虐待の「公表」で園の名前は出るのか 毎年出るのは件数と種類です
2026年10月、岡山県が保育施設などでの虐待の状況を初めて公表したと報じられました。施設名は出ていません。2025年10月の児童福祉法の改正でできた「毎年の公表」は、もともと施設名を出す仕組みではなく、国のガイドラインにもそう書かれています。個別の事案の公表との違い、名前が出るのはどんなときか、通報をためらう理由にならないかを、条文とガイドラインから整理します。
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国や自治体の発表、制度改正、統計データなどを、現場の目線で噛み砕いて解説します。
2026年10月、岡山県が保育施設などでの虐待の状況を初めて公表したと報じられました。施設名は出ていません。2025年10月の児童福祉法の改正でできた「毎年の公表」は、もともと施設名を出す仕組みではなく、国のガイドラインにもそう書かれています。個別の事案の公表との違い、名前が出るのはどんなときか、通報をためらう理由にならないかを、条文とガイドラインから整理します。
千葉県流山市で、市にひとつだけの市立幼稚園を廃園にする条例案が、2026年10月に市議会で否決されました。園児は定員60人に対して12人。市は、私立幼稚園で配慮が必要な子の受け入れが増えていることも数字で示していました。公立幼稚園は保育所と違って運営を民間に任せる道がなく、1園ずつ「廃園か存続か」が議会にかかります。市と議会の会議録から、何が論点だったのかを読みます。
奈良県香芝市の認定こども園で、4歳の男の子が凍らせた一口サイズのゼリーをのどに詰まらせて亡くなったと報じられました。国が今年配った「使用を避ける食材」の表に、ゼリーは載っていません。けれど同じ国のガイドラインには、ミニカップゼリーは一口あたりの窒息事故の頻度が餅に次いで高い、と書かれています。表の読み方と、明日の献立で確かめられることをまとめました。
沖縄県の保育園グループ7施設で、勤務実態のない職員の名前を職員表に載せて給付費を受け取っていたことが、県と市の特別指導監査で分かりました。5年間で延べ119人、返還額は約1億5,059万円。始まりは、退職した元保育従事者の「辞めたのに給与の申告が出ている」という苦情でした。県と市の発表資料から読みます。
保育施設等で起きた死亡事故は、国が集計を始めた平成27年から令和6年までで77件。そのうち41件が「その他の認可外保育施設」でした。認可外を使う子どもは、認可保育所などの12分の1に届きません。有識者会議の年次報告から、数字と、国が書いている対策を読みました。
学童に小学4年生以上の専用の枠ができる、という見出しを見かけたかもしれません。こども家庭庁の令和9年度概算要求の資料にあるのは、学童とは別の、高学年向けの放課後の居場所をつくるモデル事業です。予算はまだ決まっていません。いますでにある事業も含めて整理しました。
令和8年10月1日から、幼児教育・保育の無償化の給付上限額が見直されました。認可外保育施設は3〜5歳で月37,000円から40,300円へ、預かり保育は11,300円から12,300円へ。上がるのは上限つきの補助を受けている人だけで、認可保育所は変わりません。政令の条文と国のFAQから整理しました。
令和7年の重大事故は3,130件。うち骨折が81%、発生場所の半分は園庭でした。年齢別では0歳7件に対して5歳が777件。国のデータベースを開くと、7割は職員が見ている中で起きています。死亡事故は1件で、未就学児の施設では0件でした。
令和7年度から、園ごとの経営情報が公表されるようになりました。離職率、有給休暇の消化率、平均残業時間、経験年数ごとのモデル給与。求人票には載らない数字が「ここdeサーチ」で誰でも見られます。1年目の集計が8月19日の分科会に出ていました。
こども家庭庁の保育ICTラボ事業の事例集を読みました。日誌作成が1クラス約15分から約6分へ、月末の事務が保育士一人あたり月4時間。導入直後は業務が増えたことや、補助金に地域差があることも書かれています。減らしたものと、あえて残したものの記録です。
9月10日の検討会で、キャリアアップ研修の見直しが議題になりました。検討事項の案に「数年後に学び直しが必要な仕組み」が入っています。都道府県43・施設9,786件のアンケートでは、都道府県の46.5%が「加算を受けることが目的になっている」と答えていました。
令和8年9月から、大阪市の0〜2歳児の保育料が第1子まで無償になりました。所得制限はありません。企業主導型保育事業も対象です。あわせて、保育施設を使っていない家庭には年10万円相当の電子クーポンが11月下旬以降に配られます。予算は3つ合わせて約115億円。
公定価格の「地域区分」が令和9年4月に向けて見直される方向です。8月19日の分科会に全自治体調査の結果が出ていました。人事院勧告をそのまま当てはめると191市町村で率が下がります。ただし決まったのは方向性だけで、率はこれからです。
横浜市が、認可保育所で起きた子ども同士の事案について検証報告書を公表しました。いじめ防止対策推進法の「いじめ」は小学生からなので、保育所は対象外。報告書は「いじめに相当すると考えられる行為」と呼んでいます。園の対応そのものより、保護者に伝えなかったことが問題とされました。
こども家庭庁が令和9年度の概算要求(障害児支援関係)を公表しました。総額は5,637億円で前年から276億円の増額。中身を見ると、診断がつく前の「気になる段階」から保育所に専門員が巡回する事業や、乳幼児健診の後を埋める事業が並んでいます。保育所に関わる部分だけ拾いました。
千葉市が大雨で一律休園を連絡し、約5時間後に撤回しました。市の基準を読むと、休園は「午前6時時点」で3つのいずれかに該当したときと決まっています。前日の判断はその外側でした。解除されても休園のままになる運用や、保育料が減らないことまで書かれています。
こども家庭庁が令和6年度の認可外保育施設の現況を公表しました。届出のある20,068か所のうち、立入調査が入ったのは65.3%。調べた中では5か所に1か所が指導監督基準に適合していませんでした。施設は減り、ベビーシッターだけが増えています。
こども家庭庁が9月4日、令和9年度の保育関係予算の概算要求を公表しました。総額は2兆7221億円。ただし保育士の処遇改善は「検討する」だけで金額が入っていません。76ページを読むと、お金がついているのは人口減少対策と誰でも通園制度でした。
帝国データバンクが9月4日に発表しました。2026年1〜8月に廃業した保育園は30件で前年同期の1.5倍、倒産6件と合わせて36件。同期間としては過去最多です。地方が7割を超えました。挙げられている原因は、国の資料の数字ときれいに重なります。
東京都が、園の探究活動に1園あたり150万円を出しています。補助率は10分の10で、園の持ち出しはゼロ。新規で入れるのは今年度が最後です。中身を読んだら、要件が9項目にわたって具体的に決められていました。そして都が業者に名指しで釘を刺しているところがあります。
千葉県市川市が、保育園などに通っていない子どもに月1万5000円を支給する制度を9月から始めました。所得制限なし。制度の名前は「選べる市川子育てスタイル」で、保育料無償化と手当のどちらかを選ぶ形です。そして「こども誰でも通園制度」は使っても手当がもらえます。
福岡市の幼稚園が1歳児の募集を始めたら応募が殺到し、定員を2倍にしたというニュースがありました。幼稚園で0〜2歳を預かる仕組みは国にあります。ただし、その地域の市区町村が手を挙げないと始まりません。配置基準や資格の要件まで含めて、原典を読んで整理しました。
保育所保育指針の改定に向けた審議が、取りまとめ案の段階まで進んでいます。中心にあるのは「遊びの深まり」という言葉。記録と振り返り、ICTの使い方、0歳児からの見方まで、現場のやり方に関わる内容が並んでいました。誰が議論しているのかも含めて整理します。
こども家庭庁が令和9年度の概算要求を公表しました。総額は過去最高の7兆7436億円。報道では総額と自殺対策が中心ですが、資料には保育所保育指針の改定や、保育士の給与に関する政策目標など、現場に関わる項目が入っています。まだ決まっていない部分も含めて整理します。
現場でよく聞く話をきっかけに、元の調査を読んでみました。「子どもを持ちたいか」は聞かれていませんでしたし、「結婚したくない」と答えていたのは若い人よりむしろ上の世代。代わりに出てきたのが、保育サービスの話です。
2026年度から動き出した「保育業務施設管理プラットフォーム」「保活情報連携基盤」、そして新設された「保育ICT推進加算」。役所っぽい名前が並びますが、やろうとしていることはシンプルです。現場にとって何が変わりうるのかを整理します。
こども家庭庁の最新の取りまとめで、待機児童数が久しぶりに増加に転じました。上位5位はすべて東京都。自治体へのヒアリングで語られた「申込者が増えた理由」まで含めて、園ごとの状況差が広がっている背景を整理します。