ニュース解説

こども誰でも通園、半年で認定は約8万人 市町村の見込みは約39万人でした

親が働いていなくても、0歳6か月から3歳未満の子が月に一定の時間まで園に通える、こども誰でも通園制度。2026年4月に全国で始まってから半年、こども家庭庁が利用の状況を初めてまとめ、10月26日の審議会に出しました。制度のしくみは誰でも通園の記事にあります。

ひとまず、この表だけで足ります

数字
利用の認定を受けた子(8月末)79,388人
そのうち0歳と1歳約8割(0歳 33,508人、1歳 31,900人、2歳 13,980人)
8月に実際に利用した子17,274人
1か月の平均利用時間おおむね6〜8時間
市町村が計画で見込んだ利用(2026年度)約39万人

2026年度の数字は、国の「つうえんポータル」というシステムを入れている自治体の分だけです。8月時点で全国1,741自治体のうち1,494自治体で、国は「暫定版」としています。

認定は4か月で約2万人増えた

利用の認定を受けた子は、5月末の約6万人から、8月末には約7万9千人になりました。国は「制度利用は着実に拡大」と書いています。

増えているのは、特に0歳です。認定を受けた0歳児は5月の18,798人から8月の33,508人に増え、いまは年齢別でいちばん多くなっています。実際に利用した0歳児も、5月に比べて約8割増えました。

8月に実際に利用した子は、認定を受けた子の2割ほどです。夏休みの影響で減った、と国は説明しています。

市町村の見込みとの差

市町村は、子ども・子育て支援事業計画で、2026年度にこの制度を使う子の数を見込んでいます。国の集計では、対象の年齢で園に通っていない子が約73万人。市町村がそれぞれ見込んだ利用の割合(全国平均71%)をかけると、利用の見込みは約39万人です。

これに対して、8月末までに認定を受けた子は約7万9千人でした。

ただし、この2つは単純には比べられません。見込みは1年分、認定は始まってから5か月分で、国のシステムを入れていない自治体の分は入っていないからです。それでも、見込みの2割ほどにとどまっている、ということは言えます。

試行の年度には、4分の1の事業所で利用がなかった

制度を試行した2025年度の実績も出ています。

数字
実施した市町村251市町村
利用の認定を受けた子37,910人
一度でも利用した子23,588人
実施した事業所1,855事業所
そのうち利用がなかった事業所425事業所

実施した事業所のうち、4分の1近くは1年間で一度も利用がありませんでした。 資料は、その理由までは書いていません。

事業所の種類は、認定こども園が868、保育所が524、小規模保育が200、幼稚園が152でした。

配慮が必要な子の利用は、まだ少ない

障害のある子、医療的ケアが必要な子、支援が必要な家庭の子を受け入れたときには、園に加算がつきます。2026年8月の認定は、障害児加算の対象が199人、医療的ケア児加算が39人、要支援家庭のこども加算が97人でした。全体の約7万9千人から見ると、ごく一部です。

この制度には、家で子育てをしている家庭とつながり、支えが必要な家庭を早く見つける、という狙いもあります。その狙いがどこまで届いているかは、これからの数字を見ていく必要があります。

子どもから見ると

認定を受けた子でいちばん多いのは0歳です。1か月の利用は平均6〜7時間ほどで、1回2時間なら月に3回ほどです。毎日通う子と違って、0歳の子にとっては、行くたびに知らない場所と知らない大人に会う体験に近くなります。

受け入れる園の側では、毎回同じ保育者が受け入れられるか、保護者からその子の様子を細かく聞けるかが、0歳ではいっそう大事になります。誰でも通園の記事の「慣れるまで」の節にも、受け入れの工夫を書いています。

明日、確かめられること

  1. 自分の園がこの制度を実施しているなら、受け入れている子の年齢を確かめる。0歳が多いなら、受け入れの手順や担当の決め方を見直す
  2. 自分の市町村が、事業計画でどれだけの利用を見込んでいたかを調べる
  3. 実施していても利用がない場合は、市町村が制度をどう知らせているかを確かめる
  4. 配慮が必要な子を受け入れたときの加算を、園の担当者が知っているかを確かめる

この記事はいかがでしたか?

もう少し詳しく伝えたいことがあればご意見・お問い合わせからどうぞ。 いただいた内容は公開されません。