虐待の「公表」で園の名前は出るのか 毎年出るのは件数と種類です
2026年10月、岡山県が保育施設などでの虐待の状況を初めて公表したと報じられました。施設名は出ていません。2025年10月の児童福祉法の改正でできた「毎年の公表」は、もともと施設名を出す仕組みではなく、国のガイドラインにもそう書かれています。個別の事案の公表との違い、名前が出るのはどんなときか、通報をためらう理由にならないかを、条文とガイドラインから整理します。
テーマ / 安全・事故・子どもの権利
重大事故の実態、不適切な保育、虐待の通告、性犯罪歴の確認、災害時の休園。
2026年10月、岡山県が保育施設などでの虐待の状況を初めて公表したと報じられました。施設名は出ていません。2025年10月の児童福祉法の改正でできた「毎年の公表」は、もともと施設名を出す仕組みではなく、国のガイドラインにもそう書かれています。個別の事案の公表との違い、名前が出るのはどんなときか、通報をためらう理由にならないかを、条文とガイドラインから整理します。
奈良県香芝市の認定こども園で、4歳の男の子が凍らせた一口サイズのゼリーをのどに詰まらせて亡くなったと報じられました。国が今年配った「使用を避ける食材」の表に、ゼリーは載っていません。けれど同じ国のガイドラインには、ミニカップゼリーは一口あたりの窒息事故の頻度が餅に次いで高い、と書かれています。表の読み方と、明日の献立で確かめられることをまとめました。
保育施設等で起きた死亡事故は、国が集計を始めた平成27年から令和6年までで77件。そのうち41件が「その他の認可外保育施設」でした。認可外を使う子どもは、認可保育所などの12分の1に届きません。有識者会議の年次報告から、数字と、国が書いている対策を読みました。
令和7年の重大事故は3,130件。うち骨折が81%、発生場所の半分は園庭でした。年齢別では0歳7件に対して5歳が777件。国のデータベースを開くと、7割は職員が見ている中で起きています。死亡事故は1件で、未就学児の施設では0件でした。
会議やケース記録で見かける2つの言葉。児童福祉法を読むと、要支援児童の定義には「要保護児童に該当するものを除く」と書かれていて、重なりません。通告の義務、守秘義務との関係、そして園が要保護児童対策地域協議会に入る意味まで、条文から整理します。
こども性暴力防止法が令和8年12月25日に施行されます。幼稚園・認可保育所・認定こども園は義務対象で、保育士と幼稚園教諭は職種まるごと確認の対象。いま働いている人も3年以内に性犯罪前科の確認を受けます。本人がすることと、園が決めることを、こども家庭庁の資料から整理しました。
横浜市が、認可保育所で起きた子ども同士の事案について検証報告書を公表しました。いじめ防止対策推進法の「いじめ」は小学生からなので、保育所は対象外。報告書は「いじめに相当すると考えられる行為」と呼んでいます。園の対応そのものより、保護者に伝えなかったことが問題とされました。
千葉市が大雨で一律休園を連絡し、約5時間後に撤回しました。市の基準を読むと、休園は「午前6時時点」で3つのいずれかに該当したときと決まっています。前日の判断はその外側でした。解除されても休園のままになる運用や、保育料が減らないことまで書かれています。
昨日の自分の声かけは大丈夫だったか。そう思って検索する人へ。国のガイドラインは令和8年に改訂され、「不適切な保育」という区分そのものを使わなくなりました。代わりに何が基準になったのか、何が虐待にあたるのか、「壁ぺったん」のような昔からの声かけはどう考えるのか、そして通報が義務になった話を、原文から整理します。
不適切保育は保育者の言葉づかいの問題として語られがちですが、ある研修では「環境は第3の保育者」という切り口が使われていました。環境構成の話と、不適切保育防止の話がつながる視点を紹介します。